ゆうパックの仕分けはきついのでは?という不安をお持ちではありませんか?
確かに体力的にはきついですが、精神的には非常に楽な仕事です。お客さんに気を遣う必要もありませんし、上司の方も良い人ばかりですので真面目に取り組んでいれば怒られることもありません。
仕事も簡単ですので、覚えられなくてパニックになることもありません。接客業や非接客系でも怒号が飛び交うような職場で働いていた方にとっては天国に感じられることでしょう。
この記事で紹介するのは、街の郵便局の荷物が一堂に集まる区分局(新東京郵便局・東京北部郵便局・東京多摩郵便局など)での仕分け作業についてです。多くの人が共通して持つ仕事の疑問点を解消していきます。
仕事内容は?
小包区分機(ベルトコンベア)に荷物を流す「供給係」と、流れてきた荷物を行き先ごとに仕分けしてパレットに積み込む「シュート」、小包区分機で流せなかった割れ物など取り扱い注意の荷物を扱う「取り注係」に分かれます。
(1)供給係
トラックで運ばれてきた荷物を小包区分機で流します。ただし、壊れやすい物を流すと破損につながりますので、それらは「取り注」担当の人に渡します。流せる物と流せない物の見極めが大切になります。
(2)シュート
パレットに郵便番号の書かれた紙を貼りつけ、流れてきた荷物を宛先の一致するパレットに積んでいきます。荷物を積む際には、誤仕分けをしないように必ず宛先を確認してからパレットに積みます。積む際はゆっくりでいいので、間違えないように慎重を期すことが大切です。
(3)取り注
酒の瓶や米など壊れやすい物を扱います。シュートと同じように各行き先ごとに手区分で仕分けします。取り注担当になると重い荷物を多く扱うことになるので重労働です。また、落とすとすぐに壊れてしまうものばかりですので、プレッシャーのかかるポジションです。
きついところは?
毎日重い荷物を扱うことが一番きついです。無理すると腰を痛める原因になりますので、重い荷物は協力して運びます。ひとりで持つのが難しい荷物は周りの人にお願いすることが大切です。
2つめは、体力を消耗することです。何時間も思い荷物を持ったり歩き回ったりするので、他の職種と比べてくたくたになります。特に今まで事務などの座り仕事しかしてこなかった人は慣れるまで大変です。
3つめは、冬になると寒いです。作業場は社員とトラック運転手がやり取りするためにドアが全開なので北風が入ってきます。夜働く人は相当冷えるので上着などを用意しておいた方がいいでしょう。
どれくらい重い物を持つの?
20~30kgくらいの荷物を頻繁に扱うことになります。
特に重いのが、業務用のそば粉・小麦粉です。30kg以上あるのではないかという重さのものが20~30個くらいまとめて届きます。取り注担当になると、それらを手区分で一つずつ仕分けしていかなければなりません。重いだけではありません。少しの衝撃で袋が破け粉が飛び出るデリケートな物なので、慎重に扱わなければなりません。
このような厄介なものが来たら、手伝ってもらったりパレットを近くに移動して持ち歩かなくて済むように工夫していました。
女性でもできる?
女性も多く働いています。力のある人ばかりでなく、一般的な女性でも普通に働けます。重い荷物は手伝ってもらえますので安心です。
ケガの危険は?
ゆうパックの仕分けは多くの事故に見舞われます。怪我の原因で一番多いのは、パレットの取扱いミスによるものです。
パレットは最初、L字型に折りたたまれています。この際に、パレットが転倒し下敷きになって頭を打つ、パレットを組み立てるとき手を挟む危険性があります。
パレットをL字に折りたたんだ状態で運ぶ時、失敗して倒してしまう場合があります。もし、倒れる方向にいた場合下敷きになって頭を打ってしまう危険性があります。ヘルメットはかぶっていますが、打ち所が悪ければ最悪、命にかかわることになりますので細心の注意を払って運ばなければなりません。
パレット組み立てるときも注意しなければなりません。パレットを広げるためにフックを外すと荷台部分が落ちてきて、支柱との間に指を挟む恐れがあります。ギロチンのようになり、骨折や切断に至ることがあります。
また、パレットに荷物を載せて移動している最中、間違って車輪で足を踏んでしまうことがあります。安全靴は履いていますが、防具のない部分に乗り上げてしまうと骨折する可能性があります。
最初の研修では、怪我の防ぎ方をしつこく教わることになります。怪我をしてしまうと痛い思いをするだけでなく、仕事も休まなければならなくなり給料も減ってしまいます。正しいパレットの取り扱い方を身につけ、絶対に怪我だけはしないように注意しましょう。
服装は?
ヘルメット・安全靴・軍手が必須です。怪我の予防のために、作業中はこの3点を絶対に身につけていないといけません。暑いからといってヘルメットを外して作業していたら、パレットの下敷きになったときに、最悪死に至ることも考えられます。
これら3点は貸し出してくれるので自分で購入する必要はありません。服装は自由ですので、家にある動きやすい服で働きます。
仕事において気をつけることは?
「怪我」「誤仕分け」「破損」の3つです。
怪我は自分自身がつらい思いをするだけでなく、労災を発生させ会社にも迷惑をかけてしまいます。
誤仕分けとは、荷物を間違った宛先のパレットに積んでしまうことです。正しい場所に運ばれず荷物の到着が遅れ、お客様に迷惑をかけてしまいます。
破損は損害賠償を発生させてしまいます。また、到着の遅延にもつながりますので絶対に避けなければなりません。万が一破損してしまった場合、すぐ上司に報告しなければなりません。「大したことはないだろう」と自己判断でそのまま送ってしまうと、お客さんを余計に怒らせてしまうことになります。
仕事のメリットは?
ゆうパックの仕分けは、体力的にはきついですが精神的には楽です。他の会社では作業場に怒号が響いたりすることもありますが、ゆうパックの仕事は上司の方がやさしいので気楽に取り組めます。
「早くしろ!」などと怒られることもないのでマイペースで働けます。ゆっくりでいいので、間違えないように丁寧にやることを求められます。
また、接客はいっさいしなくてよいので、お客さんにせかされたり、些細なことで怒られたりすることもないのでプレッシャーもありません。人見知りやコミュ障の方でも大丈夫です。
体力に自信があり、ゆったり働きたい方にはピッタリの職場です。
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